医療の質向上は医師個人の責務- 高杉敬久・日医常任理事に聞く◆Vol.3
インタビュー
2013年7月3日 (水)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――医療者の最大の団体として、日医として進めていく。 大学病院などは自分たちで事故調査ができる。中小病院や診療所と言えども、事故は起きる。小規模の施設が調査を行うためには、大学などの先生方の協力が要ります。あるいは救急医療の現場においては、そもそも(危機にある患者を)助けに行っているわけですから、いちいち説明などしていられない、と思うかもしれません。しかし、結果が悪かったら説明し、納得するシステムを作っておけば、説明にかかる労力も減ってくるでしょう。課題はいろいろありますが、何とか踏み出さなければいけません。 ――日医執行部としての今後のスケジュール感は。 日医が決めるわけではなく、この問題は政府が決めること。 警察が調査したのでは、真実は分からない。警察は犯人を探すだけで、医療の制度を良くすることを目指していない。ならば、警察介入はちょっと待ってくれと。行政が縛っても、いい仕組みにはならない。したがって、医療界を挙げて、自律的に取り組むべき課題。現場で素早く対応する。対応に限界がある時に、“前さばき”として都道府県で対応するというのが日医の提案。その方が患者さんたちも幸せであり、医療...
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