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奈良の救急病院、72時間ルール違反で保険指定取消へ

2013年6月19日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

奈良県香芝市の東朋香芝病院(288床)が、看護師の夜勤時間の「72時間ルール」を満たしていないにも関わらず、入院基本料を不正請求していたことを主な理由として、6月20日にも保険医療機関の指定取消処分が出る見通しであることが分かった。6月17日の近畿地方社会保険医療協議会で決定、処分は今年10月1日からになる見込み。同時に、医師3人も保険医として戒告処分を受ける見通し。人口約38万人を抱える奈良県の中和医療圏で、年間約2200人の急患搬送の受け入れを続けてきた同病院の保険指定取消による地域への影響は大きいとみられる。 東朋香芝病院を経営する医療法人気象会の石田勲理事長は、事実は認めつつも、処分の重さに疑問を呈している。 「72時間ルール」に違反し、2007年10月から2009年11月までの間に、「不正」とされたのは9百数十万円、他の部分については、数十万円が「不当」とされ、結局、監査により不正・不当とされたのは合計1000万円弱となる見込み。その他、監査の対象となった患者以外にも、カルテの自主点検による返還も求められることになる。 同病院を経営する医療法人気象会は大阪府と奈良県で計3病院...