1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 無過失補償制度の検討、いったん打ち切り

無過失補償制度の検討、いったん打ち切り

レポート 2013年6月20日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

厚生労働省の「医療の質の向上に資する無過失補償制度等のあり方に関する検討会」(座長:里見進・東北大学総長)の第5回会議が6月20日に開催され、同検討会の下に設置された「医療事故に係る調査の仕組み等に関する検討部会」がまとめた「医療事故に係る調査の仕組み等に関する基本的なあり方」(『院内調査、「外部の医療者の支援」が原則』を参照)を了承するとともに、無過失補償制度の検討をいったん打ち切ることを決定した(資料は、厚労省のホームページを参照)。 無過失補償制度を検討する材料として、医療事故等に関するデータが不足のため、検討部会が打ち出したように、第三者機関を立ち上げ、医療事故調査制度を確立し、事故等の現状把握が先決だという意見が相次いだためだ。議論を受け、厚労省医政局総務課長の吉岡てつを氏も、事故調査制度の立ち上げがまず重要だとした上で、「無過失補償制度の一番の問題は、費用負担の在り方」と指摘、「(無過失補償制度の検討に必要な)データが出た時点で、また考えることが必要だと考えている」とコメント。 「まずはしっかり医療事故の調査がやることはいい。しかし、データ不足でしばらく経過を見てから、とい...