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「保険指定取消は違法」、東朋香芝病院が提訴

レポート 2013年6月27日 (木)  橋本佳子(m3.com編集長)

医療法人気象会(大阪市都島区)は6月27日、東朋香芝病院(奈良県香芝市)の保険指定取消処分の取消を求め、国を相手に大阪地裁に提訴した。同日、取消処分の執行停止の申立も行っている。同病院は6月20日付けで、診療報酬を1000万円近く不正請求したとされ、今年10月1日からの保険指定の取消処分が決定していた(『奈良の救急病院、72時間ルール違反で保険指定取消へ』、『奈良・東朋香芝病院、保険指定取消決定』を参照)。 今回の提訴は、取消処分が、内容および手続き的に違法であることが理由。近畿厚生局は、看護師の夜勤体制に関する「72時間ルール」に違反したことなどが不正・不当請求に当たるとしていた。これに対し、法人側は、(1)安全確保のためにやむを得ず夜勤を3人体制としており、結果的に72時間ルールが守れなかったのであり、故意はなかった、(2)2009年10月の適時調査や同12月の監査に先立つ、2009年8月の時点で72時間ルールが満たせるようになっていた、(3)監査で指摘を受けた過大請求の診療報酬分について、返還努力をしたが、拒否された――などと主張し、処分の「比例原則」に照らし、問題があるとしてい...