1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 研究医の養成、見直しは必要か

研究医の養成、見直しは必要か

レポート 2013年7月22日 (月)  島田 昇(m3.com編集部)

厚生労働省の医道審議会医師分科会の医師臨床研修部会(部会長:桐野高明・国立病院機構理事長)は7月18日、第4回会議を開き、研究医の養成などについて議論した。臨床研修期間中の研究医養成について、将来の基礎研究の教員確保や国内の医学研究の推進を考慮して見直しを主張する意見と、2010年度からの医学部定員増で「研究医枠」が設けられていることなどから見直しに慎重な意見が対立した。 厚労省は、研究医の養成について、(1)臨床研修期間中の大学院における研究についてどう考えるか、(2)臨床研修に集中すべきとの意見の一方、早期に研究に従事できる弾力的な対応が必要との意見がある――と論点を提示。これに対し、山形大学医学部長の山下英俊氏は「なるべく早く医師を養成し、基礎医学にも行けるような自由度が必要」と述べ、日本医師会常任理事の小森貴氏も「真理を探求したいとの考えは、医師のキャリアの中で突然起こってくる」と、研究医養成を視野に入れた柔軟な制度設計を求める意見を支持した。 一方、聖隷浜松病院副院長の清水貴子氏は「基礎研究者の育成と臨床研修制度は分けて考えるべき」と指摘。桐野氏も「基礎医学の問題は単純ではな...