医師に「手術の成績表」、消化器外科が今秋から◆Vol.3

ITが変わる、医師が変わる 第3部：医師も患者も丸裸 Vol.1◆医療行為を「丸裸」にした東邦大 Vol.2◆「疾患情報の統合時代」に備えよ Vol.3◆医師に「手術の成績表」 Vol.4◆臨床研究の常識に異変あり 特集ページはこちら 〉〉 7月下旬、宮崎市で開かれた、第68回日本消化器外科学会総会。多くの参加者の注目を集めたのが特別企画、「National clinical data base（NCD）のデータから見た我が国の消化器外科医療水準と今後の展開」だ。2時間にわたる特別企画では、NCDから明らかになった胃癌、大腸癌、食道癌などの術後90日死亡率が次々と報告された（『胃全摘の死亡率、初の実績値 』、『『食道癌切除、90日死亡は3.4％』を参照）。これらの結果は、世界のトップジャーナルに近く掲載される予定だ。 NCDとは、日本外科学会など外科系10学会で組織する、一般社団法人National Clinical Database（NCD）が、2011年度からスタートしたデータベース。毎年約120万症例が登録されている。その網羅性の高さと症例数の多さから、多彩な成果を生み出し得るデ...