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京都府立医大や慈恵医大、ノバ社にヒアリング

レポート 2013年8月12日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「バルサルタン」の論文不正問題で、厚生労働省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」の第1回が、8月9日に開かれた(資料は、厚労省のホームページに掲載)。同委員会は計12人で構成、委員長には名古屋大学名誉教授の森嶌昭夫氏が選ばれた。委員会は、9月末をめどに当面の対応と再発防止策などをまとめる。この日の委員会には、厚労省大臣の田村憲久氏も出席し、「臨床研究に不信がもられるのは、日本にとって大きな問題。その信頼回復に力を貸してもらいたい」と表明し、本問題の影響の大きさを伺わせた。 ただ、委員会の調査には強制力はなく、研究に携わった5大学の主任研究者や、論文の統計データ解析に携わった可能性が指摘される降圧剤の販売元のノバルティスファーマ社の元社員らから、実際に話が聞けるかどうか、さらに大学と製薬会社の見解が食い違う点がある中で、2カ月弱で、どこまで経緯が明らかになるかは、不透明な部分が残っている。 厚労相「処方違ったのでは」 田村氏は冒頭のあいさつで、委員会設置の経緯に触れた上で、「論文が違っていれば、医師の処方も変わってくるので、患者に大きな混乱と不安をもたらした」との認...