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二人の異色の経歴が本の原点 - 武内氏・山本氏に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年8月28日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――武内さんは厚労省からマッキンゼー・アンド・カンパニーに出向、また山本さんは臨床を辞め、米ハーバード大学に留学、帰国後は、起業されるなど、本を上梓された背景には、こうしたバックグランドがあると思います。この辺りをお聞かせください。 武内 私は、1994年に入省して、約20年間、厚労省で働いてきた法令事務官です。法律や制度を作る立場として、厚労省のあらゆる分野に精通する必要があり、今まで医政局、老健局、年金局、大臣官房などを経験してきました。米国のシンクタンクで1年間、調査員として仕事をし、イギリスの日本大使館にも3年間勤務していました。 厚生官僚である武内和久氏が、マッキンゼーに出向したのは、「社会的な動機と、個人的な動機」からだという。 ――イギリスの3年間はどんな仕事をされていたのでしょうか。 武内 大使館は、「ミニ霞が関」。各省庁の方が全部、出向で集まっています。その中で、私は旧厚生省、つまり医療、年金、福祉の担当。仕事としては3種類あり、一つは日本とイギリスの政府をつなげる仕事。例えば、新型インフルエンザが発生した場合に、どんな対応をするか、国際機関にどれだけ寄附するかなど、...