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保険指定の取消処分の執行停止へ、奈良香芝病院

レポート 2013年8月19日 (月)  池田宏之(m3.com編集部)

奈良県香芝市の東朋香芝病院(288床)が保険医療機関の指定を取り消された問題で、同病院を経営する医療法人気象会(大阪市)による処分の執行停止の申立に対し、大阪地方裁判所は8月15日付で、裁判における第1審判決が出るまでの執行停止を認める決定をした。同病院は、看護師の夜勤時間の「72時間ルール」を満たさないまま、入院基本料を不正請求していたことなどを理由に指定を取り消されていた(『奈良の救急病院、72時間ルール違反で保険指定取消へ』を参照)。執行停止期間は、第1審判決の60日後まで。 処分の執行停止の理由として挙げられているのは、医療法人気象会の経営への影響の大きさなど3点。国が1週間以内に即時抗告すれば、大阪高裁の判断を仰ぐことになるが、同法人の代理人を務める井上清成弁護士は、決定について「地域医療の実情を踏まえた適正な決定」との認識を示した上で、「これ以上、地域医療に混乱を来さないよう、即時抗告をしないよう国に対し要求する」としている。 代理人らが正当性を疑問視してきた「監査回数の多さ」や「処分の軽重」などについては、同地裁は判断を示さず、裁判の中で争うことになった。奈良県が香芝病院...