1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 執行停止「想像以上の結果」、奈良香芝病院問題

執行停止「想像以上の結果」、奈良香芝病院問題

レポート 2013年8月21日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

奈良県香芝市の東朋香芝病院(288床)の保険医療機関の指定取消が決まったものの、同病院を経営する医療法人気象会(大阪市)が処分の執行停止を求め、大阪地裁が一時的に執行停止を決めた問題(『保険指定の取消処分の執行停止へ、奈良香芝病院』を参照)。医療法人の代理人を務める井上清成弁護士らが8月21日に厚生労働省内で会見し、「(決定を)高く評価する」と述べた。保険医療機関の指定取消における執行停止は極めて珍しいケースで、「思った以上に主張が認められ、驚いている」(同席した別の弁護士)との声もあり、病院側は、行政処分の取消訴訟で、訴えが認められる可能性に期待を込めた。 今回の執行停止における争点は、(1)指定取消処分による重大な損害を避けるための緊急の必要があるか、(2)執行停止申立の理由がないか、(3)執行停止で公共の福祉に重大な影響を及ぼすか――の3点だった。 井上氏らが、高く評価したのは、「監査回数の多さ」や「看護師の夜勤時間の『72時間ルール』などに基づく処分の基準や軽重」「手続き上の問題」等についての処分自体の違法性などが争点となった(2)の項目で、大阪地裁が病院側の訴えを「第1審の審...