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医療費削減の愚行に監視の目が必要

オピニオン 2013年9月5日 (木)  東京都医師会

日本の医療の歴史を振り返ったときを考え、我々医師は最善の行動をとっていかなければならない。 第23回参議院議員通常選挙が2013年7月21日に行われた。自由民主党の大勝利に終わり、日本医師会および東京都医師会推薦の立候補者も当選した。衆参両院の多数党が異なるねじれ現象は解消し、安倍晋三内閣は衆参両院で安定多数を得て、政策を実行する基盤が盤石となった。これで、本年10月頃迄に安倍総理が判断すれば、消費税は予定通り2014年4月から5%から8%に、また、2015年10月からさらに10%に引き上げられることになる。 我が国の消費税は、歴史的には1988年の竹下内閣時に消費税法(1988年法律第108号)が成立し、同年12月30日公布され、1989年4月1日より税率3%で消費税法が施行された。当時の日本医師会の執行部はなぜか、「消費税導入にあたって、社会保険医療への非課税を主張し、実現した」(日本医師会創立記念誌―戦後50年のあゆみより)。当時は現在のような疲弊しきった医療現場が予見できなかったのであろう。歴史に「たら・れば」は禁句であるが、当時の執行部の先生方がご存命であったら、いまの医療界...