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論文撤回「薬効への影響ない」、ノバルティス本社が見解

レポート 2013年9月8日 (日)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「バルサルタン」についての東京慈恵会医科大学の医師主導の臨床研究Jikei Heart Studyの主論文を、ランセットが撤回した問題(『ランセット誌がJHS論文を撤回』を参照)。国内販売元のノバルティスファーマ社の本社ノバルティス社(スイス)は9月6日付で、「薬の添付文書に関して、撤回の影響は全くない」として、薬剤の効果にも問題がないとする見解を、ホームページに掲載した。日本法人もコメントを出し、プロモーションにJHSを用いてきたことを謝罪した。 ホームページの文書によると、添付文書への影響がない理由として、JHSが、薬剤の承認等に用いられていないことを挙げた。VALIANTをはじめ、日本以外の国で実施されたバルサルタンの試験についても言及し、「降圧効果によるバルサルタンの利益は証明されている」としている。 ノバルティス本社で今年4月に立ち上げた専門家による第三者機関の調査結果についても言及し、「データの意図的な操作や偽造のエビデンスは見つからなかった」としている。 今回の問題が発生した原因について、バルサルタン関連の臨床研究が始まった2001年から2004年の時点では、日本で...