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JHSの中間報告変更、「結論に影響ない」

レポート 2013年9月12日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

東京慈恵会医科大学は8月29日付で、降圧剤「バルサルタン」に関する大規模臨床研究Jikei Heart Studyを巡る問題の中間報告について、「バルサルタン投与群と非投与群との間で、(投与開始から、6カ月後と12カ月後の)血圧値に有意差が出ないように操作した可能性がある」とする部分などを削除した。「最終解析データと大学保有データの有意差に開きがある」との見解が、有意差をなくすための操作であった可能性を示唆する根拠だったが、慈恵医大は、両データの解析結果を見直し、「可能性を示唆する表現は適切でない」との認識に変わったため。慈恵医大は、「科学論文としての基本において欠陥があり、信頼性を欠く」とした結論には「影響がない」としている。訂正した中間報告書は、慈恵医大のホームページに掲載。 訂正前の中間報告書を発表した記者会見では、ランセットに掲載された主論文(撤回済み、『ランセット誌がJHS論文を撤回』を参照)を含むJHSの論文への疑いの主な理由として、同大の調査委員会が指摘したのは、「利益相反を明示しなかったこと」と「血圧値に有意差がなくなるように操作した可能性があること」の2点だったが、根...