1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 産科医療補償、見直しは2015年1月

産科医療補償、見直しは2015年1月

レポート 2013年9月20日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

産科医療補償制度の運営委員会(委員長:小林廉毅・東京大学大学院医学系研究科教授)が9月20日開催され、剰余金および掛金の取り扱いに関する「基本的な考え方」を取りまとめた。 「基本的な考え方」は、これまでの議論を踏まえ、剰余金は保険者等に返還せず、基金を設置するなどして、将来の掛金(保険料)に充当する方針。さらに、(1)補償対象者数推計の見直し、(2)補償対象となる脳性麻痺の基準等および補償水準等の見直し、(3)剰余金の掛金への充当――を並行して議論し、長期安定的な制度運営を目指す。これらについては、早期見直しを求める声があるものの、頻繁の制度変更は分娩の現場に混乱が生じることなどから、準備期間などを踏まえ、「2015年1月が望ましい」とされた。 さらに掛金の水準についても、剰余金の充当額と、今後議論する「補償対象となる脳性麻痺の基準」や「補償水準」などを踏まえて見直す方針が示された。 現時点では、制度開始の2009年から5年間の剰余金は、約670億円に上ると試算される(『約670億円の剰余金、「将来の掛金に充当」』を参照)。剰余金の扱いは、運営委員会のほか、厚生労働省の社会保障審議会医...