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なぜ抄読会は続かないのか

オピニオン 2013年9月30日 (月)  倉原優(呼吸器内科医)

・はじめに 「継続は力なり」という言葉があります。大正・昭和に住岡夜晃という宗教家が残した言葉であることはあまり知られていません。「英語文献の抄読会を開催しよう!」と意気揚々と抄読会を立ち上げても、いつの間にか立ち消えになってしまった経験のある医師は少なくないはずです。そもそも、忙しい仕事の合間を縫って抄読会を継続すること自体のハードルが高いのです。 抄読会(しょうどくかい)という言葉は、医療従事者でなければ耳にすることはないと思います。というのも、一般的に認知されている言葉ではないからです(ほとんどの辞書にも掲載されていないようです)。現代語に訳せば「難しい内容の言葉を読み合う会」という意味になります。英語論文を印刷して和訳を述べるスタイルが最もスタンダードなものでしょう。私が初期研修をしていた病院でも、多くの診療科がこれでした。 当院にもいくつか抄読会があります。家庭の事情もあり、全てに参加できているわけではありませんが、できるだけ参加しようと努力しています。私が今の病院に赴任してまず驚いたのが、朝の抄読会が当時では奇抜なスタイルだったことです。今はその方法がベストだと思っています...