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「全医師加盟組織」は行政からの自立 - 広渡清吾・前日本学術会議会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2013年10月4日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

日本学術会議の「医療の専門職自律の在り方に関する検討委員会」は8月末、「全員加盟制医師組織による専門職自律の確立―国民に信頼される医療の実現のために―」と題する「報告」をまとめた(『全医師加盟の新機構設立を提言、日本学術会議』を参照)。タイトル通り、プロフェッショナル・オートノミーを発揮できるよう、医師が全員加盟する医師組織を作り、医師および医療の質保証を推進することを求める内容だ。 検討委員会の委員長(前日本学術会議会長)を務めた、東京大学名誉教授で専修大学法学部教授の広渡清吾氏は、この「報告」はあくまで議論の発端であり、日本医師会をはじめ、医師の間で広くこの問題を議論することを期待する。広渡氏に、「報告」をまとめた経緯や(2013年9月19日にインタビュー。計4回の連載)。 ――日本学術会議では以前から、「医師が全員加盟する組織」の必要性を指摘していたとお聞きしています。今回の検討経緯をまずお聞かせください。 日本学術会議はこれまでも日本の医療問題を取り上げ、「要望」「提言」「報告」など、さまざまな形で社会に発信してきました。今回の直接的なきっかけは、2008年6月に「信頼に支えら...