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「医学界の信頼低下、大学と会社に責任」、中間報告

レポート 2013年10月1日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」の論文不正問題で、厚生労働省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」(委員長:森嶌昭夫・名古屋大学名誉教授)の第3回会議が、9月30日に開かれ、中間とりまとめを行った(資料は、厚労省のホームページに掲載)。 中間とりまとめでは、降圧剤の販売元であるノバルティスファーマ社の、臨床研究への会社としての関与を認定したものの、関係大学とノバルティス社の言い分が食い違っていたデータ操作の実施者は不明なままとなった。ただ、この点について、「データ操作による結果に対する責任のみならず、我が国の医学界に対する信頼性が低下したことに対する責任は、ノバルティス社および関係大学の双方で負うべき」と指弾した上で、両者にさらなる説明責任を求めている。検討委員会は今後も、再発防止策の具体化や、調査結果の公表に至っていない3大学などへの調査などを含めて、続く予定。 また、森嶌氏は、厚労省は関連する法改正に向けた結論を、来年の秋においていることに触れ、「検討委会としての結論を、来年秋をめどにまとめる」という考えも示した。 「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」では、医療保険...