専門医数、領域別に設定すべき - 葛西龍樹・福島県立医大地域・家庭医療学教授に聞く◆Vol.4
インタビュー
2013年10月9日 (水)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――より良い研修の拠点を作り、総合診療医を養成していく中で、一番のハードルは既存のドクターの理解でしょうか。 それに加え、これから日本専門医機構(仮称)の準備委員会で、総合診療専門医を含め、専門医制度の改革をいかに進めていくかも注目すべき点です(『総合診療専門医、制度化に向け第1回会議』を参照)。例えば、「総合診療専門医は、卒業生の何%」などと、入口で各専門医の定員を設けるのか。 葛西龍樹氏は、「今、内科で開業しているから、そのまま総合診療専門医になれる」など、総合診療専門医の安易な移行措置に、クギを刺す。 ――諸外国の多くは、領域別の専門医の養成数を決めています。 多くの国には、「ヘルスマンパワー」を検討する場があって、さまざまな指標から決めます。行政、大学、医師会などのほか、一般の人も交えて議論している。必要に応じて、指標をフレキシブルに改定していく。 ――例えば、米国の場合、研修施設、症例数を限定することにより、専門医の養成数を決めている。 ポストが決まるので、おのずから養成数も決まってきます。私は日本でも同様に、“入口”で専門医の数をきちんと決めた方がいいと思っています。例えば...
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