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「診療の自由の保障」が可能に - 広渡清吾・前日本学術会議会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年10月11日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――改めて日本の医療の現状認識をお伺いします。 私は医師ではないので、一般の方と立場は同じですが、「日本医師会が、日本の医療を守る組織として頑張っている」とは、なかなか思えないのです。日本医師会のPR不足があるのかもしれませんが、「武見医師会」の印象が非常に強く、「強面の業界集団」というイメージがあると思います。 「専門職の自律は、医師の診療上の自由を保障するために必要」(広渡清吾氏)。 戦後、連合国による占領下で、ボランタリーな医師集団の創設しか認められず、日本医師会は今、6割の組織率にとどまっている。プロフェッショナル・オートノミーの立場に立って、日本の医療と医師の質保証をすべきという考えで、頑張ってきたけれども、組織のあり方に限界がある。その点を突破するには、やはり法律に基づく全員加入の組織を作らなければいけない。今回の議論は、そうした流れでした。 しかし、この議論を詰めていくと、「日本医師会は何をやってきたのか」、その検証をしなければいけない。それは容易ではありません。また全員加盟制の医師組織を作った場合、日本医師会の位置付けはどうなるか、という問題もあります。こうした点までを...