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“事故調”、専門医制度の基盤に - 広渡清吾・前日本学術会議会長◆Vol.3

インタビュー 2013年10月18日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――「全員加盟制の医師組織」が「本当にできるのか」という点ですが、制度設計に関する提言の中で、工夫された点などはありますか。組織の役割として、(1)政策提言の担い手、(2)医療の質保証の担い手、(3)医療安全に対する社会への応答責任の担い手――の3つを挙げています。この辺りの議論はすぐにまとまったのでしょうか。 「医療の質保証の担い手」の論点は、比較的すぐにまとまりました。医療事故のその後の処理システムをどう作るかについては、今、議論されています。再発防止をメーンにしつつも、なお国民の観点からは医療過誤を起こした医師をきちんと処分してほしいという思いもあるわけです。また専門医制度についても同様に、見直しの議論が進んでいます。「全員加盟制の医師組織」を基礎に置いた方が、これらのシステムはうまく機能するのではないでしょうか。 そのほか、国民の立場から考えると、医療、医師や病院に対しては、いろいろなクレームもあります。それを医師の組織が自ら受ける。こうした取り組みも、医療の現状を考えると、相当重要なのではないでしょうか。 広渡清吾氏は、「全員加盟制の医師組織」を立ち上げるためには、医師の間で...