1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医師の「自治権」、戦って獲得を - 広渡清吾・前日本学術会議会長に聞く◆Vol.4

医師の「自治権」、戦って獲得を - 広渡清吾・前日本学術会議会長に聞く◆Vol.4

インタビュー 2013年10月29日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――報告書の公表から、半月強(インタビューは2013年9月19日に実施)ですが、反応はいかがでしょうか。m3.comでも調査したのですが、「全員加盟制の医師組織が必要」とする意見は必ずしも多くはない上に、「自律的組織」という言葉になじみがなく、「強制加入」への抵抗感も強いように感じます。 それが現状なので、そのために今回の議論にも時間がかかったのです。日本学術会議には、210人の会員がいますが、事情が分からない他の領域にいる会員にとっては、なかなかピンとこなかったようです。医師の間でも問題が理解されていないのは予想されたことで、今後、議論が始まっていくでしょう。 広渡清吾氏によると、各国とも、医師は自分たちのプロフェッショナル・オートノミーを獲得するために、戦っているという。 我々の議論の最後の頃、日本医師会でも、「全員加盟の医師組織を作ることを、日本医師会としても考えなければいけない」との方針を打ち出していることを聞きました。我々の意見とどこまで整合性が取れるかは別としても、問題意識として持っている。次の段階で学術会議としては、例えば、日本医師会と合同で議論する場を設けるなど、いろい...