1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 高齢者の生活、崩壊の懸念

高齢者の生活、崩壊の懸念

オピニオン 2013年10月18日 (金)  全国保険医団体連合会

安倍内閣は、社会保障制度改革国民会議の報告書にのっとり、8月21日に「プログラム法案」骨子を閣議決定した。10月15日から開会する臨時国会に法案を提出する。国民会議報告書およびプログラム法案の骨子では、医療・介護費の抑制を目的として、医療・介護の削減が狙われている。その内容を解説する。 厚労省が計画 「プログラム法案」は、「健康管理や疾病予防」や「介護予防」など「自助努力を行うインセンティブを持てる仕組み」を新たに作り、「個人の主体的な取組を奨励する」ことを明記している。さらに、「レセプト等を適正に活用しつつ」、外来受診の適正化などを推進するとしている。 厚生労働省は、「プログラム法案」に基づき、2025年度に向け医療費・介護費を5兆円削減するという目標を掲げ、「重点化・効率化」と称した給付削減・負担増とあわせて、医療費・介護費を抑え込む計画である。 健康が自己責任に 「国民の健康寿命が延伸する社会」と題した施策は、(1)ICT活用による重複受診・検査の防止などで1兆1000億円、(2)レセプトや特定健診など介護・医療データを活用した介護予防や認知症患者に対する早期対応などで1兆500...