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国立大学、私大協に続き「医学部新設に反対」

レポート 2013年10月25日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

10月24日に開催された、「大学病院を支援する議員連盟」(会長:河村建夫・衆院議員)の第2回総会で、国立大学付属病院長会議常置委員長の宮崎勝・千葉大学医学部付属病院長は、高度先進医療や基礎・臨床研究、教育まで幅広い役割を担っているにもかかわらず、財政状況は厳しく、勤務医は過重労働を余儀なくされている国立大学の実態を紹介、2014年度予算編成に当たっては、人材育成・確保や設備整備などのために、十分な予算を確保するよう要望書を同議連に提出した。 さらに医学部新設に対して、宮崎氏は、「国立大学付属病院長会議は基本的には反対の立場」と明言。その理由として、2008年度の医学部定員増以降、2割近く定員が増加しているため、人口当たりの医師数はOECD平均に近づいていくこと、医師が過剰になれば、医師の質の低下、ひいては医療の質の低下を招きかねないことを挙げた。「医師不足解消のために、医学部を新設するのは安易。質の高い医師を作ることを考えるべき。医師の偏在問題については、圧倒的に都市部に医師が集中しており、これを是正することが必要。質を下げずに、医師をきちんと配置することを考えるべき」(宮崎氏)。医学...