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「負の連鎖」に陥っていたがん研 - 石田忠正・前がん研究会常任理事に聞く◆Vol.2

インタビュー 2013年11月6日 (水)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――多数が参加する合宿で、経営改善に向けた議論を重ねたとのことです(表2、文末に掲載)。 議論に当たって、まず決めたのが、「役職無関係」「自由闊達」「何を言ってもいい、ただし、個人批判はしない」「全員参加」「時間厳守」などの約束事です。 石田忠正氏は、経営改革に当たっては、ボトムアップでも、幹部を含み、全てを巻き込む必要性を指摘する。 部長や師長などの肩書は関係なく、全員が自由に何を言っても構わないことにしました。「私たちは何のためにがん研で働いているのか」「がん研は何をするところなのか」「患者さんをきちんと治すことを実現するために、何をしなければいけないのか」など、皆さんが日ごろから思っていること、ありのままの実態を全て出してもらうことから始まりました。 ただし、議論が百出してしまうと、大混乱に陥ってしまうので、出た意見をカードに書き、バランススコアカードなど、さまざま経営手法を使いながら整理していきました。また、合宿を2日間やるにしても、漫然とやっていたのでは、成果が出ない。「これは1時間でやってください」などと、タイトなスケジュールを組んでいく。さまざまな議論が出ますが、生産性が...