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チーム医療WG、混迷のわけ - 有賀徹・昭和大学病院長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2013年11月8日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

約3年半もの長期間、議論が続いた厚生労働省の「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」。座長を務めた昭和大学病院長の有賀徹氏は、「チーム医療の議論をしなければならない」という認識がメンバー内に共有されないままに、厚労省が看護師の話に限定して議論を始めたことが、議論が混迷した要因と見る。 有賀氏に改めてこれまでの議論を振り返り、総括していただくとともに、難易度の高い診療の補助に当たる「特定行為」が可能な看護師の誕生に伴う医療への影響などについてお聞きした(2013年10月28日にインタビュー。計4回の連載)。 ――「チーム医療推進のための看護業務検討ワーキンググループ」は、2010年5月から2013年10月まで3年半にわたり、計36回されました。設置が法律等で定められ、継続的に議論を行う審議会以外では、異例の長さだと思います。なぜここまで議論が長引いたのでしょうか。 最初の出発点が「チーム医療」と言いながら、ナースに特化して議論をスタートしたことが原因でしょう。僕自身、「ここはチーム医療の検討会なのに、なぜナースだけを議論するのか」と最初から言っていました。「チーム医療」と...