1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 「科学論文として不適切」、滋賀医大が調査公表

「科学論文として不適切」、滋賀医大が調査公表

レポート 2013年11月1日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」に関する論文問題で、滋賀医科大学は10月31日、ディオバンの腎機能改善効果を調べることを目的とした医師主導臨床研究「SMART」の調査委員会の報告書を発表し、会見に臨んだ副学長で、調査委員長の服部隆則氏は、「(研究データ操作の)恣意性が否定できない」などの理由から、「科学論文として不適切」との認識を示した。研究論文に使用されたデータと、患者カルテの元データで10.1%の相違があった。 SMARTの結果は、2007年6月に米・Diabetes Care誌、2008年に日本高血圧学会のHypertension Researchにそれぞれ掲載された。 馬場忠雄学長が「社会を騒がせ、深くおわび申し上げる」と謝罪し、2つの論文について、「撤回してほしい」(服部氏)としたが、実際の判断はSMART研究責任者で、同大副学長、附属病院院長の柏木厚典氏に任せる方針を示した。ディオバン論文問題で大学の調査結果が公表されるのは、京都府立医科大学と東京慈恵会医科大学に続き、3大学目(『詳報、京都府医大「降圧剤論文問題」報告書』、『「科学論文の価値ない」、ランセットJHS論文撤回へ、慈恵医大...