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ノバルティス社を刑事告発、薬害オンブズパースン会議

レポート 2013年11月3日 (日)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」を巡る論文不正問題で、薬害オンブズパースン会議(東京都、鈴木利広代表)は11月1日、「ディオバンの治療効果について虚偽または誇大な広告をした」などとして、販売元のノバルティスファーマ社を薬事法違反(誇大広告)と不正競争防止法違反の疑いで、東京地検に告発した。ノバルティス社のみを告発した理由について、同会議は「法制度の問題。告発対象に研究責任者が入ってしかるべきと思うが、現行法ではできない」とした上で、今回の告発を端緒に、臨床研究を行った大学も含めた全容解明を求めている。受理・不受理の決定は、2、3週間後になる見通し。 薬害オンブズパースン会議の水口真寿美弁護士は、厚労省の対応は「遅い」と疑問を呈した。 同会議の告発状によると、ノバルティス社は京都府立医科大学のKyoto Heart Studyの研究論文で、不正なデータ操作が行われ「心血管イベントを抑制する効果がある」との結論が正しくないにも関わらず、医学専門誌等で、2011年1月と6月に、2回わたり「バルサルタンは日本人の心血管イベントを有意に減少させることが示されている」「KHSで心血管イベントが有意に減少した」...