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病院は依然赤字、診療所は黒字維持

レポート 2013年11月6日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

11月6日の中央社会保険医療協議会総会(会長:森田朗・学習院大学法学部教授)で、医療経済実態調査の結果が公表され、2012年度診療報酬改定により、一般病院の収支は改善傾向にあるものの、全体では赤字が続いており、1施設当たりの2012年度の医業・介護の損益差額(収支)は0.4%の赤字だったことが明らかになった(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。 ただし、開設主体による差が大きく、一般病院でも医療法人立の損益差額は4.4%の黒字だった一方、国公立は改善傾向にあるものの、国立は0.1%、公立は5.8%のそれぞれ赤字。健康保険組合連合会専務理事の白川修二氏は、「国公立病院の損益は、マイナスが続いている」と指摘、健保連として分析を行うとして、厚労省に詳細なデータの提出を求めた。収益や費用の構造を分析する意向と見られる。 一方、無床診療所は損益差額が改善し、14.8%の黒字、有床診療所はやや悪化したものの、8.7%の黒字だった。ただし、無床診や有床診には、個人立も多いため、病院の損益差額との単純な比較はできない。個人立の場合、損益差額には、開設者の報酬のほか、建物や設備などの資金も含まれ、...