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高齢社会の医療モデル、世界に示そう

オピニオン 2013年11月8日 (金)  村上智彦(ささえる医療研究所理事長)

人口も減り、高齢化が進む中で、今までと同じ発想で医療設備が必要だという話はただの既得権益や便利さ、地域のエゴを守るだけです。人口が減れば医療機関は縮小して広域で救急を確保して、自分達の経済力で賄ってくのは当然で、議論の余地などないはずです。本当なら世界一高齢化が進んだ日本こそが、モデルを他国に示す立場なのです。 私達はケアや予防、在宅医療を充実させる「ささえる医療」を実践して来ました。ただそれだけではいわゆる医療の量的な不足をうめることはできません。 本当に救急と言える例は実は少なくて、多くの場合住民自身が不安を解消するためのコンビニ受診が「救急」と呼ばれているだけです。しかもその原因を作っているのは、核家族化率が高いために生じる孤独や不安、住民のだらしない生活習慣と検診を受けない不作為が殆どです。予防、ケアを充実させたら、夕張の救急車は減り、医療費も減り、死亡率も減りました。 いわゆる医療の量的な不足をうめるためには、キュアとケアのバランスを取る事も大事です。 夕張では日本型ビュートゾルフと呼ばれる北海道初の24時間体制の訪問看護介護ステーションが動いています。(定期巡回随時対応型と...