1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 政府は約束守り診療報酬アップを

政府は約束守り診療報酬アップを

オピニオン 2013年11月19日 (火)  桑島政臣(神奈川県保険医協会政策部長)

財務大臣が、消費増税が必ずしも診療報酬引き上げを約束しない旨を口にしたと報じられている。しかし、消費税増税と社会保障改革は一体であり、使途は数字的にも明示されてきている。これまでの数字から診療報酬の改定率2.2%は所与であり、これに通常改定分が政治折衝で重なると理解するのが自然である。新たに浮上した財政再建のための3兆円の圧縮と、経済浮揚のための1兆円捻出の計4兆円の工面と算段は、一体改革で「約束」され敷かれたルールとは別枠の話である。われわれは消費税増税に伴う改定率の遵守と、通常分のプラス改定を強く求める。 政府は消費税8%導入時の増収額は5.1兆円とし、社会保障の充実分5000億円、増税に伴う社会保障4経費増分2000億円と、首相の増税判断直後に示しており、充実分5000億円から医療に1000億円(医療費ベース4000億円)をあてるとしている。これは診療報酬の改定率で1%である。 また消費税8%段階の医療機関の消費税「損税」の対応は、従来を踏襲し診療報酬への補填とすることが決まっており、中医協では初診料、再診料など基本診療料を中心に個別項目と組み合わせ補填すると既になっている。当会...