医学の進歩の否定につながる懸念 - 長尾和宏・長尾クリニック院長に聞く◆Vol.2
インタビュー
2013年11月26日 (火)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――近藤先生は、苦しく、不満や不安を持っている患者の声を受け止める役割となった。 迷える患者にとっては「教祖」のような存在、と言ってもいい。それに対し、批判を言うような僕は、返り血を浴びる。ネットなどで徹底的に攻撃される。「教祖」に仕立てた張本人は、文藝春秋でしょう。スポンサーが「菊池寛」賞など、お墨付きまで与えている。 「本を上梓したのは、患者さんにもっと賢くなってほしい」という思いから」(長尾和宏氏) ――その文藝春秋が、『週刊文春』に、長尾先生の反論を掲載した。 はい。『週刊文春』の11月14日号に、僕の取材をまとめた記事が載っています。先々週も1日講演を取材し、また先週も取材に来て、やっと理解してくれるようになった(編集部注:インタビューは2013年11月7日に実施)。「僕たちは、間違ったことをやってきたのではなかいか」と、ようやく気付き始めたのかなと思った。 『週刊文春』記事のタイトルの候補として、編集者が当初考えたタイトルは、『近藤誠は人殺し』のような過激なもの。正直、自分たちが持ち上げた医師を、人殺し呼ばわりするのか、と驚きましたが。 けれども、それはやめてもらった。校了...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。