「真実説明と謝罪」で訴訟が減少、全社連
レポート
2013年11月24日 (日)
橋本佳子(m3.com編集長)
11月23日の第8回医療の質・安全学会学術集会のシンポジウム「真実説明と謝罪を普及させよう」で、全国社会保険協会連合会事業部患者安全推進室長の遠田光子氏は、全社連が2008年6月に作成した「医療有害事象・対応指針」の成果を発表した。全社連は全国で48の病院などを運営するが、「真実説明」「謝罪」「医療メディエーション」などさまざまな取り組みの結果、医療訴訟は指針作成以降減少し、これまでに全体で2件にとどまり、訴訟関係の保険料も半額近くにまで減少したという。 全社連では、本部が各病院の対応を支援する体制になっている。遠田氏は、「原因が分からず、説明できない、謝りたくないなどの場合もある。本部では、いつ説明したらいいのか、またその内容などをアドバイスしている。患者の前に出て謝りたくないと言っていた医師でも、説明により、患者から『真実を説明してくれてありがとう』とお礼を言われた事例もある。説明と謝罪をする時は辛い思いをするものの、患者の満足が得られ、医療スタッフも結果的には楽になる」と述べ、「真実説明と謝罪」の意義を訴えた。 「医療有害事象・対応指針」の作成や「真実説明と謝罪」は、米ハーバード...
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