1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医薬品の販売を軽々しく扱うな

医薬品の販売を軽々しく扱うな

オピニオン 2013年11月26日 (火)  愛知県保険医協会

政府は、一般用医薬品のインターネット販売について99.8%の品目を解禁する一方、安全性に懸念があるとした28品目は販売禁止または制限をする方針を発表した。これに対して楽天の三木谷浩史会長兼社長は、この政府の方針に反対し、11月6日に開かれた記者会見で政府の産業競争力会議の議員を辞任する意向を示すとともに行政訴訟を起こす構えを見せた、と伝えられる。 しかし、医薬品は大なり小なり人体に影響(危険)を及ぼすものであり、過去にはサリドマイドやスモンなど一般用医薬品によって起きた薬害を経験し、今でもスティーブンス・ジョンソン症候群による重篤な被害が発生している。これらの教訓からして、医薬品の販売は決して軽々しく扱われるべきものではない。 政府は、決定した方針に基づき今国会に薬事法の改正案を提出するとしている。だが、規制を受けるのがわずか0.2%、28品目にとどまっていること、医療用から市販薬に切り替わった医薬品をインターネットで販売できるようにする期間を4年から3年に短縮することなどから、再び深刻な薬害被害が生まれるのではないか、と強く危惧するものである。全国薬害被害者団体連絡協議会など6団体も...