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医学部新設は高いハードル、中川日医副会長

レポート 2013年11月29日 (金)  橋本佳子(m3.com編集長)

文部科学省が、東北地方に1カ所、医学部新設を認可する基本方針を公表したことを受け、日本医師会副会長の中川俊男氏は、m3.comの取材に対し、「安倍首相が医学部新設を検討するよう、指示していたことに対する文科省の答えであり、医学部新設が決まったわけではない、という認識だ」と回答した(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。 基本方針について、中川氏は、「高いハードルだと思う。医学部新設への道のりが示されただけであって、医学部新設が実現するかは別問題だ」との認識を示した。「高いハードル」とは、医学部の教員確保などの際に、「地域医療への影響(医師の引き抜き防止など)を配慮」するように求めた点。 中川氏は、東北市長会のほか、宮城県医師会をはじめ、地元医療関係者が医学部新設に慎重姿勢を示している点にも留意すべきたと指摘。その上で、日医で医学部新設問題に対応してきた立場から、中川氏は、「医師不足は、数の問題ではなく、偏在解消が課題であるという日医の姿勢に変わりはない」と強調した。 文科省と厚生労働省の共同で2012年9月にまとめた「地域の医師確保対策2012」で、医師の養成数ではな...