「80大学の総意無視は遺憾」、医学部長病院長会議
レポート
2013年12月2日 (月)
橋本佳子(m3.com編集長)
全国医学部長病院長会議は12月2日記者会見を開き、11月29日に文部科学省が医学部新設の基本方針を示したことを受け、「全国80大学の医学部・医科大学の声を無視し、トップダウンで基本方針が示されたことは真に遺憾」との見解を公表、改めて新設に反対することを表明した(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。今後、状況を見て、下村博文文科相など、関係大臣への提出も検討する。 全国医学部長病院長会議会長の別所正美氏(埼玉医科大学学長)は、全国80の医学部・医科大学は、既に2008年以降、1416人の医学部定員増に協力してきたと説明。医学部新設は、教員確保に伴う医師の引き抜きなどが起こる懸念から、「医療崩壊を招き、医療の質低下を招く。将来的に医師過剰を招来させるなど、日本の医療に大きな禍根を残す」と述べ、再三にわたり反対してきたにもかかわらず、基本方針が提示されたことを強く疑問視した。11月28日には、全国医学部長病院長会議として、東北各県の知事、市長会、町村長宛てに、9項目の理由を添えて、「医療崩壊をもたらす医学部新設に反対する」との声明を提出していた。 全国80大学・医科大学の...
m3.comは、医療従事者のみ利用可能な医療専門サイトです。会員登録は無料です。