1. m3.comトップ
  2. 医療維新
  3. 医学部新設方針の取消、「ない」と文科省

医学部新設方針の取消、「ない」と文科省

レポート 2013年12月3日 (火)  池田宏之(m3.com編集部)

文部科学大臣の下村博文氏が11月29日に示した、東北地方に復興を目的として1校のみ医学部新設を認可する基本方針は、「政治決定」の側面が強いことが伺える(『医学部新設認可へ、文科相が方針、東北に1校』を参照)。文科省高等教育局医学教育課は、地域医療に影響を来たさないことが、新設に向けた4条件の一つに挙げられていることから、「拙速には進めない」と説明したが、下村文科相は、「復興目的なのでなるべく早く進めたい」と発言していて、「新設ありき」の姿勢を伺わせる。さらに、東日本大震災後の医師需給見通しがなく、文科省の担当者が、「政治」の意向を受けて、発表を急いだ拙速さを感じさせる。 新設に向けた4条件を満たさなければ、医学部新設に至らない可能性がないわけではないが、12月中にも、文科省、厚労省、復興庁の3大臣が合意をする予定で、大臣合意後に新設方針が取り消される可能性について、同省医学教育課は「既に厚労省や復興庁と話をしていて、ないと思っている」としている。 「規制改革」であり「復興政策」 今回の決定の流れは、被災地自治体等からの要望を受けて、安倍晋三首相が、文科省に検討を指示した結果で、最短で2...