柔整問題、厚労省の検討委は「ガス抜き」-相原忠彦・柔道整復療養費検討専門委員会委員に聞く◆Vol.1
インタビュー
2013年12月4日 (水)
聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)
「医療費適正化」に向けて2014年度診療報酬改定の議論が進む中、改定の年には「療養費」の見直しも行われる。柔道整復療養費において不正受給などが問題視される中、その適正化に向け、2012年に初めて厚生労働省社会保障審議会医療保険部会に柔道整復療養費検討専門委員会が設置され、2回の委員会が開かれた(『柔道整復の療養費、マイナス改定を』、『柔整療養費、厚労省案は「ゼロ改定」、政治決着へ』を参照)。委員を務めている整形外科医で、日本臨床整形外科医会医療システム委員会アドバイザーの相原忠彦氏に、意義や問題点、今後の取り組みを聞いた(2013年11月18日にインタビュー。計2回の連載)。 ――初めて、厚労省に専門委員会が設置されましたが、どのように評価していますか。 正直、厚労省の「ガス抜き」だったと思っています。最初から「改定率0%」の方針ありきで、それを認めさせるセレモニーのように思えました。従来、柔道整復療養費については、厚労省が内部で決定した事項を、「通知」などの形で出して対応することが続いてきました。運用自体が「良くない」となり委員会が設置されたが、結局決定した内容は、通知でも十分対応で...
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