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ジャパンハート総医療局 構想

オピニオン 2013年12月16日 (月)  吉岡秀人(ジャパンハート代表)

派閥主義から個人単位へ、という流れと封建制度的な要素を持っている集団の弱体化は同じ流れの中にある。白い巨塔のイメージに代表される従来の「医局」は、どんなに仕組みをいじり大学側が抵抗しようとしても、かつての栄光は戻ることはないと断言できる。 なぜならば、それらは世の中すべての流れの中で起こっている出来事であり、医師を取り巻く環境だけが独立して存在しているわけではないからだ。 あらゆる前近代的な思想や仕組みはそのスピードはともかく、崩壊していく途上にある。早く身をひるがえし、変革を行ったものは生き残る可能性が高い。無理やりにある種の強制力によって変革させられたものは、想像以上に悲惨な結果になる可能性もまた高い。 約10年前に始まった研修制度の変革とともに、大学医局に入る人の数は減少の一途をたどっている。数こそ力でやってきた医局だから、数の減少はすなわち力の減少を意味する。 新研修制度の始まる前、H15 大学に入局する医学部卒業生はや70%強だった。(ちなみに私が卒業した頃は95%といわれた。)今は反転し、4割くらいしか大学に入局しなくなっている。10年間入局医師数が減り続ければ、たとえはじ...