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千葉大、第三者機関の調査結果公表に至らず、論文不正疑惑

レポート 2013年12月18日 (水)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」を巡る論文不正疑惑で、千葉大学は12月17日、同大のディオバンの臨床試験「the Varsartan Amlodipine Randomized Trial(通称:VART study)」に関する同大の「研究活動の不正行為対策委員会」(委員長:徳久剛史理事)による内部調査の中間報告書を公表し、同大で記者会見した。第三者機関の「臨床研究情報センター」(神戸市)に依頼している調査結果は、現時点でまとまっておらず、2カ月後をめどに公表する予定。同大は、他の大学に比べ、調査が遅れている理由について、「日本高血圧学会の独自の調査結果を利用するための契約に、思った以上に時間がかかった」(同大医学研究院長の横須賀收氏)と釈明している。 同大の内部調査の中間報告書は、VART Studyについて「データ改ざんなどは確認できなかった」との結論だ。ただ、二次エンドポイントでディオバンが有意というVART studyの論文結果について、統計の再解析は未実施で、カルテデータと論文データの差も幾つかあるが、根拠が不明確なまま「入力ミスだと思う」(横須賀氏)としている。臨床研究への関与が疑われ...