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自然科学への信頼性に疑問の声、厚労省検討委

レポート 2013年12月26日 (木)  池田宏之(m3.com編集部)

降圧剤「ディオバン」の論文不正問題の対応策を検討するための厚生労働省の「高血圧症治療薬の臨床研究事案に関する検討委員会」(委員長:森嶌昭夫・名古屋大学名誉教授)の第4回会議が、12月25日に開かれ、9月の中間とりまとめ以降に、内部調査の中間報告書を公表した滋賀医科大学、名古屋大学、千葉大学の3大学の担当者からヒアリングを実施した(資料は、厚労省のホームページに掲載)。委員らが、各大学の担当者に対し、真相究明だけでなく、再発防止策を探るため、倫理審査委員会や奨学寄附金の在り方などを聞く場面も目立った。 厚労省は、大学など臨床研究を行う機関117施設に対し、2009年4月以降に開始した臨床研究に関する自主点検を求め、2万4411件中、症例登録前に臨床研究計画の内容を公開するデータベースへの登録をしなかったなど計137件の不適切な事案があったことを提示。ディオバンの臨床研究では、論文データとカルテデータの相違が報告されていることもあり、森嶌氏は、「社会科学より自然科学の方が優れていると思ったが、そうでもないのでは」と国内の自然科学研究の信頼性に疑問を呈し、2000年までさかのぼって、自主点検...