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地域の努力の差が医療提供体制の差に - 荒井正吾・奈良県知事に聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年1月28日 (火)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――医療部会では、「医療資源の適正配置に対する都道府県知事の動機と道具を明確にしてほしい」と主張されていた。 動機としては、地域医療ビジョンの中にも入ってくると思いますが、地域包括ケアシステムの構築も挙げられます。「キュアからケア」という大きな流れの中で、医療はどのような役割を果たすのか、医療と介護の連携という視点でも捉えられます。地域包括ケアシステムを街づくりと併せて進めることも考えられます。 荒井正吾奈良県知事は、医療提供体制の構築に当たり、各地域が努力することが、日本の発展の原動力になると見る。 テーマは、いろいろな角度から捉えることができると思いますが、医療を中心とした社保審医療部会の観点からすると、病院完結型から地域完結型の医療への転換という捉え方が重要です。急性期を中心とした医療資源の中で、患者の病態に応じた適切な療養場所をいかに確保するかという問題です。一つの病院の中でも急性期から回復期に移行する、あるいは地域の他の病院に紹介する。回復期の入院でも家族が来やすい地元の病院に、といったシステムを作ることは都道府県知事の責任とされています。今までもそうしたコンセプトはありまし...