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世に“減算の種”は尽くまじ - 邉見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.1

インタビュー 2014年2月28日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

「実質マイナス改定で、賃金の上昇を求めるアベノミクスの政策とも乖離しており、どんな方針で改定したのかが分かりにくい。医師会寄りで、診療所がものすごく上がったわけでもない。今度の改定は目玉がない」 2014年度改定をこう総括するのは、昨年10月まで中医協委員を務めていた、全国自治体病院協議会会長の邉見公雄氏。改定の各論を見ると、「減算ばかりが目立つ」という。邉見氏に、今改定の評価や特徴、医療現場への影響などをお聞きした(2014年2月21日にインタビュー。計3回の連載)。 ――まず改定内容の全体的な評価をお聞かせください。 全体で見れば、「マイナス1.26%改定」の影響が大きい。 邉見公雄氏は「アベノミクスで、賃金を上げる方針なら、労働集約的な医療では診療報酬を上げればいい」と指摘し、矛盾する形で診療報酬を実質引き下げることを問題視する。 ――全体では0.1%増であっても、消費増税対応分の1.36%を引いて、マイナス1.26%と先生方は見ている。 そう言わないと、おかしいでしょう。医師会は0.1%増と言っているけれど、ほとんどの人はプラス改定とは思っていない。 ――過去2回はプラス改定で...