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高邁な思想も、絵に描いた餅ばかり - 邉見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.2

インタビュー 2014年3月7日 (金)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――個別の改定項目では、病院については、7対1入院基本料の施設基準が厳しくなった影響が大きいと思います。 大病院は、急性期に特化していけるでしょう。今回の見直しは、「隠れ7対1」問題の解消が狙い。自治体病院には、「隠れ7対1」は少なく、10対1入院基本料でとどまっている。自治体病院は地方に多いですが、急性期の患者さんを受け入れていても、看護師さんが不足しているので、7対1入院基本料が取れないからです。「特定除外制度」の見直しの影響もあまりないでしょう。 「少しはいいところがあるけれど、それを見つけるのが難しい。気合いを入れて見ないと、見落とす」(邉見公雄氏)。 ただ、各病院団体の声を今、集めていますが、やはり一番問題視しているのは、7対1入院基本料。それから中小病院が、地域包括ケアに入っていけるかどうか。今回の改定では、地域包括ケア病棟入院料を新設し、そちらに誘導しているけれど、リハビリが包括されている点は厳しい。方向性としては、間違ってはいないと思うけれど、算定しにくく、経営が成り立つのか。904億円の基金(編集部注:医療法改正で創設予定の医療提供体制の改革のための新たな財政支援制度...