和食より皆保険を世界文化遺産に - 邉見公雄・全自病会長に聞く◆Vol.3
インタビュー
2014年3月14日 (金)
聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)
――改定のプロセスや議論において、今改定の特徴は。 以前の安倍政権時代に戻ったように思う。薬価改定財源なども、診療報酬改定財源に充てず、絞り込んできたり。 邉見氏は、国民皆保険が成功したのは「三つの奇跡」があったからだとし、「誰もが平等で的確な医療を受けられる国は他にない」と皆保険制度を評価する。 ――中医協総会という表舞台で議論せず、水面下で多くが決まった面もある。 それは中医協における医師会の力が強くなったからでしょう。 ――今改定には、実現できるかどうか分からないものの、いろいろな新機軸を入れることができた理由をどう見ておられますか。 社会保障制度改革国民会議の報告書で打ち出された2025年に向けた改革は、初めはだいぶ先の話だと思っていたけれど、そうではないことが分かってきたからでしょう。また、この国は皆、東京で物事を決めていますが、現実に東京も、超高齢社会に突入した。杉並区が特別養護老人ホームを伊豆に作るなど、高齢化が東京都の問題の問題であることが認識されるようになった。 私は20年前から、「少子は、高齢化の枕詞か」と言っていた。「少子」にはほとんど意味がなくて、「高齢化」ばか...
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