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超高齢社会における医療の“最先端”

スペシャル企画 2014年3月5日 (水)  橋本佳子(m3.com編集長)

東日本大震災から、はや3年。岩手、宮城、福島の各県は、沿岸部を中心に甚大な被害を受けた。震災直後の混乱期は過ぎたものの、いまだ仮設住宅に住み、生活の先行きが見えない被災者は多く、震災前に戻ったとは言い難い。 医療も同様だ。医療機関の施設設備だけでなく、人的被害も受け、震災前から充実していたとは決して言えない各地域の医療は厳しい状況が続く。 そうした中、短期的支援にとどまらず、ゆかりのない土地に腰を据えて、医療、さらには地域の復興に尽力する医師たちがいる。なぜ彼らは被災地に拠点を移したのか――。震災後、岩手県陸前高田市、宮城県石巻市、福島県相馬市の3地域で活躍する3人の医師に、被災地の医療の現状に加え、自身のキャリアという視点から取材した。 初回にご登場いただくのは、石巻市立病院開成仮診療所所長の長純一氏。 「今の予定では、これからようやく復興公営住宅が立ち始める。1年から3年かけて仮設住宅から復興公営住宅に移り、仮設住宅は収斂していく。この3年、特にこの1年が一番大変な時期であり、最悪のシナリオを避けなければならない」。 こう懸念を呈するのは、石巻市立病院開成仮診療所所長の長純一氏。東...