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“若月先生の精神”を石巻で実践 - 長純一・石巻市立病院開成仮診療所所長に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2014年3月6日 (木)  聞き手・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

――先生は、2012年5月の診療所オープン時から、石巻で診療を続けておられます(『佐久総合を離れ、石巻に来たわけ』を参照)。石巻にはゆかりはあったのでしょうか。 いえ、ありません。僕は東京で生まれ、関西で育ち、信州大学を卒業した後は、計19年間、佐久総合病院(長野県佐久市)に籍を置きました。うち3年間を東京の健和会、計11年間は附属の診療所にいたので、病院にいたのは5年にすぎません。 長純一氏は、地域医療に従事する医師の養成は、医学部の入試の段階から、その視点を踏まえて行うことが重要だとする。 ――震災前はご自身のキャリアをどうお考えだったのですか。佐久で地域医療を続けるのか、それとも別の展開をお考えだったのか。 佐久を出ることは基本的には考えておらず、佐久の農村部で医療をやっていくつもりでした。それ以外の選択肢があるとすれば、発展途上国には1回行ってみたいとは考えていました。 ――震災後の2011年5月のゴールデン・ウイークに石巻に支援のために入られています。その後、石巻に移り、本格的な活動をすることに、迷いなどはなかったのでしょうか。 迷いがなかったわけではありませんが、そもそも私...