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南相馬でも広がらない被曝への理解

スペシャル企画 2014年3月7日 (金)  池田宏之(m3.com編集部)

東京大学医科学研究所研究員の坪倉正治氏は、2011年5月から福島県南相馬市を中心に支援に入り、住民に対するホールボディーカウンター(WBC)による地域住民の内部被曝の検査を続けてきた。食品の出荷制限などが奏功し、2013年度前期の調査では、「検出限界未満」となる人が98%を超え、放射性物質がたまりやすい食品などの知見も増えてきている。ただ、住民の関心の低さや3 年間の活動を通じても「被曝について理解している人が増えているように感じない」として、新たな問題も出てきている。 若年層が戻らず急激に高齢化が進み、医師を含めた医療資源が少ないことから「日本の未来の縮図」とされる南相馬において、坪倉氏は「従来の待つ医療ではなく、医師も外に出て予防や健康教育に携わるべきではないか」と話している。 東京大学医科学研究所研究員の坪倉正治氏は、内部被曝のリスクは低下していることを強調しながらも、住民の理解が広まっていない点を指摘する。 旧避難区域戻っても「リスク高くない」 2014年2月に公表された南相馬市の内部被曝健診の結果(調査時期2013年4月から9月、対象9200人)では、セシウム137について、...