医療の成長産業化、15％が否定的◆Vol.11

Q.17 医療を成長産業化する際に資する分野は、どこと考えますか？ Q17では、安倍政権が、医療を「成長産業」の1つの柱として位置づけたことを受けて、「医療が成長産業化するに当たって資する分野」を、複数回答可能な方式で聞いた。 最も多かった回答は、「医薬品、医療機器の開発」で44.7％、次いで「医薬品・医療機器の輸出」で39.2％となった。日本の基礎研究のレベルの高さや、自動車や精密機器などで輸出をけん引してきた技術力の高さへの期待が高いことが伺われる。 3番目に多かったのが、「日本型医療の輸出」で31.8％。国民皆保険やフリーアクセスを達成した日本型医療の海外展開への期待が背景にあると見られるが、日本の医療の良さに対する海外の理解のハードルがあるほか、2014年度の診療報酬改定は実質マイナス改定で、医療機関が積極的な海外展開に目を向ける余裕があるかは疑問が残る。 4番目に多かったのは、「医療での雇用創出」で30.0％。団塊の世代が高齢化する中で当面、医療需要は伸びると見られる。ただ、安倍政権の医療成長産業化の中には、雇用関連の項目はなく、2014年度の実質マイナス改定を併せて考えると...