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留学の代わりに被災地支援 - 高橋祥・岩手県立高田病院医師に聞く◆Vol.1

スペシャル企画 2014年3月12日 (水)  聞き手・まとめ:池田宏之(m3.com編集部)

岩手県立高田病院(陸前高田市)で2011年9月から診療を続けている内科・消化器科の高橋祥氏。被災者が野菜作りなどを通じて、体を動かし、心を癒やす「はまらっせん農園プロジェクト」で一定の成果を挙げ、現在も診療を続けている高橋氏に、被災地に入った理由やキャリアの考え方について聞いた。 ――東日本大震災発生前までのキャリアを簡単に教えてください。 1998年に札幌医科大学を卒業した後、同大学の腫瘍・血液内科学講座で兼任助教になり、消化器内科の専門医として診療していました。震災発生時は、講座からの派遣先である北海道小樽市の小樽協会病院で働いており、2011年5月頃に、参加していた臨床研究の縁で、米国のマサチューセッツ総合病院(MGH)に留学することになっていました。臨床研究は大腸CTの有効性を試すもので、MGHのラボでは放射線画像の臨床応用について研究する予定でした。一度は「留学してみたい」と思っていたので、チャンスだと考えていましたし、その後は消化器内科の専門領域で仕事を続けるつもりでいました。 岩手県立高田病院の内科・消化器科の高橋祥医師は、長期支援について「長い方が受け入れ先も使いやすい...