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認知症「発生させない」対応を

オピニオン 2014年3月13日 (木)  岡光序治(会社経営、元厚生省勤務)

筑波大学発バイオベンチャーMCBIの内田和彦社長(筑波大学准教授を兼務)から軽度認知障害の有無を血液で判定する「血液診断マーカー」を開発したお話と、このMCIスクリーニング検査結果と実際の臨床診断との整合性及び相関性を確認する作業を行われている広川慶裕先生(社会福祉法人宇治病院院長)のお話とを、あわせてお聞きする機会があった。 なお、軽度認知障害(MCI=MildCognitiveImpairment)とは、記憶力の低下が見られるが、他の認識機能に障害は現れておらず、日常生活に支障をきたしていない状態のことをいう。 内田社長が開発した血液診断に関しては、MCIと認知症の患者の血液に6種類の特徴的なペプチド(たんぱく質の断片)があることを発見し、うち2種類のペプチドの有無を調べると、MCI及び認知症の患者とそれ以外の人を区別できるというものである。現在、臨床治験などを経て、2015年の実用化を目指しているという。 また、広川先生は、MCIスクリーニング検査を受けた被検者に対し問診、MMSE(MiniMentalStateExamination)、二次検査(頭部MRI、脳SPECT検査等の...